2020年2月のHCJ2020国際ホテル・レストランショーに弊社ブルックヘブンが初出展した際の記事をまとめました。
まず、
「ブルックヘブンが展示会出すって、一体何を展示するの???」
これが一番聞かれた言葉でした。
カタログを持っている訳でもないし、製品を販売している訳でもない弊社が、一体何を展示するのか・・・
全くもって、ごもっともな疑問でした。
私たちはこれまで、一木工屋として、家具・什器などを製作してきました。
しかし実は・・・弊社にはデザイナー・建築士・インテリアコーディネーターといったスタッフが在籍しており、
実は・・・『オリジナル製品を作りたい!』や、『けっこう素敵なオフィスがあるんだぞ!』『内装業許可とってます。』など。『もっと・・・色々出来るんです・・・』ということを言いたくて言いたくてしょうがなかったんです。
極め付けは、先日の記事でもまとめましたが、HOLZHER(ホルツヘル)社の5軸加工機を導入したこと。
このことで、弊社では更に『もっと!もっと!・・・色々出来るようになった』ということを、メッチャ言いたくなってしまいました。
展示会やイベントの案件も、弊社でこれまで請けてきたお仕事なので、
デザイン・製作・施工は全て自社でおこなえる得意分野。
なので、展示会初出展へのハードルが心象的に低かったというのはあるかもしれません。
とは言え、自社で出展をするのははじめての経験です。
まずは社内の共通認識のための簡単なディレクションを作成しました。
どんな展示にする?どんなイメージで?コンセプトは?
しかし、年末にさしかかっても具体的なデザインをなかなか前進させることが出来ずにいたところ、業を煮やした社長からの「社内コンペするぞ!!!」とのお達しで、急に社内はワチャワチャッとし始めました。
それぞれが通常の業務を抱えながらのコンペでしたが、スタッフそれぞれの個性が面白く、とても良い経験となりました。
どのプランも、5軸加工機を用いたアールの削り出しなど、柔らで自由なフォルムを活かしたデザインを中心にプレゼンテーションしていましたが、導入したばかりの機械での、 "出来る?" or "出来ない?"、というのもジャッジのポイントでした。
決定したのは、スペインのメトロポールパラソルをモチーフにした、見た目のインパクトを重視したプラン。
もちろん、採用されたプランを作った者が責任を持って調整・作図・施工指示をすることになり、なんとも大変な作業となってしまいました。(筆者自身のことw)
まず全体のバランスを何度も何度も調整し、それをパネルの格子状にしてから、
4×8サイズの合板で切り出せるように分割し、、、(汗)
組み立てのための切り込みを入れていく。
その1枚1枚にナンバリングして、組み立て書を作るまで(泣)
合計136パーツ!!!
まず図面書く人間(自業自得)が半泣きになり、それを工場で加工する社長が半泣きになり、最後に現場で組み立てる大工さん達が半泣きになる・・・という、全員を泣かせるプランとなったので、本当にごめんなさい(by 筆者)
このように、全員を泣かせ、これだけ沢山のパーツを組み上げていったので、最後まで「どこかに狂いは出ないか」と心配でしたが、寸法にほとんど狂いがなく、しっかりとおさめることが出来ました。
これによって、PRO-MASTER7225の精度の高さを実感することが出来、展示ブース自体を大きな展示物としてアピールすることが出来ました。
もう一つの展示は、PRO-MASTER7225の掘削の自由度を活かして制作したデザインパネルです。
今回は450角30mm厚のMDFをベースにしました。
3Dデータから、掘削するためのビットの指定や軌道を調整していきます。
細かいデザインになると、5-6時間の掘削時間を要します。
けっこうかかると感じますが、手作業で掘ることを考えると、精度と時間には大きなアドバンテージがあるのは明らかです。
このデザインパネルにも色々な可能性を感じて頂く方が、デザイナーさんを中心に多くいらっしゃり 、展開が楽しみです。
今後、家具や様々な装飾パーツなどにもアレンジしていきます。
私達にとってのはじめての展示会は、このような内容となりました。
一見して、一体何屋さんなのかわからないものの、インパクトだけは出せたということもあり、多くの方々にお立ち寄り頂きました。
誠に有難うございました。
と、無事に展示会を終了したのは良かったのですが、この時点で2月の後半。
すでに新型コロナ感染拡大の影響が出始めてはいたものの、まさかここまで世界的に大きなショック状態になるとは思いもしていませんでした。
このHCJ開催翌週からは、大型展示会の中止が相次いで発表され、オリンピック開催の延期という未曾有の事態となりました。
業界は大打撃をうけ、弊社もそんな企業の一つです。
今は各々が、社内での企画&開発やスキルアップに努め、動ける時が来たら飛び出せる準備をしています。
配信や発表を出来る限り続けていこうと思いますので、今後とも私たちブルックヘブンをどうぞ宜しくお願い致します。
それでは。今回も最後まで読んで頂き有難うございました。
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